【テニス】ウィンブルドン 日本人対決制した 吉田うれしい初○

1997.XX.XX スポーツニッポン 一般 ス7面 (全877字)


    【ロンドン(英国)25日 丸井 乙生特派員】

 ウィンブルドン選手権第3日は二十五日、男女シングルス1回戦

などを予定していたが、雨にたたられた。第2日の女子シングルス

1回戦は吉田友佳(21)=ミキハウス、同67位=が、平木理化(25)

=NTT、世界83位=との日本人対決をストレートで制し、同選手

権本戦初出場で白星を挙げた。全仏混合ダブルスで優勝した平木は、

今後はダブルスでF・ラバト(26)=アルゼンチン=と、混合ダブ

ルスは全仏と同様にマヘシュ・ブパシ(23)=インド=と組んで出

場する。

 刈りそろえられた芝のコートで、小柄な二人が向き合う。日本人

同士の1回戦。本戦初出場の吉田の落ち着きぶりが光った。

 昨年末から特訓中のサーブで、平木のリターンを崩す。第1セッ

トは3ゲーム目をブレークするなどして5−2。第8ゲームはマッ

チポイントから4度のジュースを経て6−2で取った。第2セット

は平木が逆襲し、0−3とするが、そこから圧巻の6ゲーム連取で、

同選手権初白星を挙げた。

 九三年に吉田はジュニアのダブルスで準優勝している。「あの時

はいつの間にかセンターコートにいた。今回は実感のある勝利です」

とニッコリ。「地に足がついていた」と清宮健一・ナショナル強化

コーチも褒める試合運びだった。五月からの欧州遠征にイタリア人

の新コーチが帯同、「新しい空気を入れようと」(米沢コーチ)し

たことが功を奏した。2回戦は九四年覇者のC・マルティネス(25)

=スペイン、同11位=と対戦。「1回戦突破はすごくうれしい。次

はどうしましょうか」と冗談めかした。

 敗れた平木は、いつもの高い声も沈みがち。全仏混合ダブルス優

勝で慣れないマスコミ攻勢に戸惑い、一時は体調を崩した。「いろ

んなことが起きすぎて理解を超えてしまった」とメンタルの乱れを

敗因に挙げた。しかし、快挙の余韻はまだ続いている。アジアテニ

ス連盟が今年二月に制定した年間最優秀選手賞に最有力候補に、相

棒のブパシとともにノミネートされた。「これから自分を取り戻し

ていきたい」と全仏再現へ向けて気持ちを切り替えていた。

スポーツニッポン新聞社